局所麻酔によるヘルニコア注入療法
腰椎椎間板ヘルニアに対する最新治療を開始しました。
腰椎椎間板ヘルニアとはどんな病気?
腰の椎間板から髄核(椎間板の中心部にある弾力性が高い部分)が飛び出し(ヘルニア)、神経を圧迫することで足の痛みやしびれ、腰の痛みが起こる病気です。重症化すると排尿障害や足に麻痺が起こることもあります。
治療法は?
これまでの治療法は
①飲み薬や神経ブロック注射による保存療法
②手術療法
※手術は顕微鏡や内視鏡を用いて行いますが、入院から退院まで1週間から10日程度かかります。
新しい治療方法:ヘルニコア注入療法とは?
2018年5月に保険適用となったヘルニコア注入療法は、局所麻酔による1回の注射で高い治療効果が期待できる患者様に負担の少ない治療方法です。ヘルニコアの有効成分コンドリアーゼが、髄核の保水成分(プロテオグリカン)を分解して、飛び出した髄核を縮小させて神経への圧迫を軽減します。
治療は、局所麻酔で行われ、30分程度で終了し日帰りまたは1泊2日の入院で済み、1か月程度、時間をかけてゆっくりと症状が改善していきます。
この方法は、現在のところ腰椎椎間板ヘルニア治療に十分な経験を持つ医師に使用が限定されています。当院では、日本脊椎脊髄病学会指導医である脊椎外科部⻑の密川守医師が積極的に行い、福岡地区で最多症例数の施設の一つになっています。
※ヘルニアを起こしている髄核内に直接注射します。