令和4年度 病院指標
- 年齢階級別退院患者数
- 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
- 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
- 成人市中肺炎の重症度別患者数等
- 脳梗塞の患者数等
- 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
- その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数
年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | 0 | 16 | 58 | 80 | 147 | 241 | 348 | 646 | 800 | 453 |
令和4年4月から令和5年3月までの年間退院患者合計数は、2,789名でした。
60歳以上の患者の占める割合が8割を超えており、症状的に重症化になりやすい高齢者の方の入院が多くなってきています。
コロナ病棟を確保し入院を制限したため、入退院数がすくなくなっています。
また、入院延期となる場合が多く見られ消化器内科、外科、整形外科では若年層の入院も少なくなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
転院率(%) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|
060100xx01xxxx | 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) | 51 | 2.27 | 0 | 62.98 |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 | 47 | 28.74 | 12.77 | 85.28 |
100380xxxxxxxx | 体液量減少症 | 47 | 26 | 17.02 | 82.43 |
良性腫瘍を含む小腸大腸の良性疾患の消化器系の入院症例が多く、高齢者の方の入院が多くを占めています。高齢者の肺炎では、そのほかの臓器障害も併発していることが多く、その為、平均在院日数が長くなりがちとなっています。
循環器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
転院率(%) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|
050130xx9900x0 | 心不全 | 55 | 22.84 | 14.55 | 86.09 |
050050xx0200xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患 | 34 | 5.32 | 0 | 67.15 |
050210xx97000x | 徐脈性不整脈 | 19 | 17.26 | 5.26 | 83.89 |
循環器科は、30年6月から診療体制を確立し、狭心症、虚血性心疾患等の心臓病を中心に、経皮的冠動脈形成術、経皮的血管形成術、ペースメーカー植込み術などの手術から心臓カテーテル検査など、幅広い症例を受入れています。
外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
転院率(%) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|
060335xx02000x | 胆嚢炎等 | 71 | 8.67 | 0 | 60.37 |
060160x001xxxx | 鼠径ヘルニア(15歳以上) | 34 | 5.62 | 0 | 67.50 |
060340xx03x00x | 胆管(肝内外)結石、胆管炎 | 19 | 10.32 | 15.79 | 78.58 |
外科で最も多い症例は、胆嚢炎、鼡径ヘルニアになり、患者様の手術の負担を少なくする腹腔鏡下胆嚢摘出術を行っています。また、外科常勤医4名にてその他の腹腔鏡下手術や化学療法など幅広い診療を行っております。
整形外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
転院率(%) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|
160690xx02xxxx | 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) | 90 | 15.9 | 6.56 | 80.7 |
160800xx01xxxx | 股関節・大腿近位の骨折 | 77 | 38.61 | 39.29 | 83.11 |
160760xx97xx0x | 前腕の骨折 | 20 | 16.3 | 5 | 73.25 |
整形外科では、手術が必要となる骨折等の入院患者が多く、高齢者の方の占める割合が高くなっています。手術後に当院の回復期リハビリテーション病棟でリハビリをされてADL機能を復帰されて自宅または施設等に戻られています。
形成外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率(%) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
080007xx010xxx | 皮膚の良性新生物 | 11 | 4.27 | 0 | 50.18 | |
080010xxxx0xxx | 膿皮症 | 6 | 24.67 | 0 | 70.83 | |
160200xx9700xx | 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) | 7 | 7.4 | 0 | 60.80 |
形成外科は、皮膚の良性新生物の症例が最も多く、膿皮症、顔面損傷の順になっています。常勤医師が在籍し、症例の増加を目指しています。
脳神経外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
転院率(%) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|
030400xx99xxxx | 前庭機能障害 | 54 | 4.11 | 0 | 65.74 |
160100xx99x00x | 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) | 28 | 20.86 | 10.71 | 68.36 |
010060x2990401 | 頭蓋・頭蓋内損傷 | 24 | 6.21 | 8.33 | 63.79 |
前庭機能障害の症例が最も多く、次いで脳梗塞、頭蓋・頭蓋内損傷の症例となっています。
泌尿器科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
転院率(%) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 | 98 | 20.61 | 0 | 82.78 |
110310xx99xxxx | 前立腺の悪性腫瘍 | 31 | 3.19 | 0 | 71.61 |
110070xx03x0xx | 上部尿路疾患 | 13 | 4.15 | 7.69 | 55 |
泌尿器科では、尿路感染と腎臓、前立腺の疾患が多く、年齢が高い方は重症化傾向にあります。
糖尿病内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
転院率(%) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|
100040xxxxx00x | 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 | 3 | 9 | 0 | 54.33 |
10007xxxxxx0xx | 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) | 3 | 16 | 0 | 68.67 |
100040xxxxx00x | ウイルス性腸炎 | 2 | 2 | 0 | 81.5 |
糖尿病科は、糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡が最も多く、続いて2型糖尿病(末梢循環不全あり)の症例となっています。来年度は糖尿病専門外来開設に向けて現在、準備をすすめています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 | 再発 | 病期分類 基準(※) |
版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | 0 | 1 | 1 | 7 | 4 | 2 | 1 | 8 |
大腸癌 | 5 | 6 | 6 | 5 | 4 | 7 | 1 | 7,8 |
乳癌 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 8 |
肺癌 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 8 |
肝癌 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 8 |
胃癌、大腸癌の患者様を多く診療しており、手術や化学療法などの症状に合わせた治療を実施しています。UIOC病期分類が不明に分類されている症例については、治療前の検査入院に該当する患者様が多くなっています。入院中に検査結果が出ていない等が理由として挙げられます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 | 平均 在院日数 |
平均年齢 | |
---|---|---|---|
軽度 | 11 | 21.64 | 58.91 |
中等症 | 106 | 37.23 | 84.44 |
重症 | 12 | 29.92 | 91.33 |
超重症 | 4 | 20 | 93.5 |
不明 | 0 | 0 | 0 |
患者数が最も多かったのは中等症でした。平均年齢は85歳で後期高齢者の方となっています。80歳以上の方については、重症化の傾向にあり、平均在院日数も長期化しています。
脳梗塞の患者数等
ICD10 | 傷病名 | 発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率(%) |
---|---|---|---|---|---|---|
I63$ | 脳梗塞 | 3日以内 | 156 | 56.72 | 75.6 | 8.38 |
その他 | 23 | 44.65 | 74.83 | 0.56 |
脳梗塞の症例の平均年齢は、3日以内、その他ともに70歳以上の高齢者で、30日から50日程度の入院期間で治療とリハビリを行い、自宅または施設へ戻られています。来季のSCU(脳卒中ケアユニット病棟)開設に向けて準備中です。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率(%) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
K654 | 内視鏡的消化管止血術 | 59 | 5.75 | 80.03 | 0 | 87.94 |
K7211 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) | 50 | 0.34 | 1.18 | 0 | 64.24 |
K664 | 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) | 32 | 5.75 | 80.03 | 0 | 87.94 |
内視鏡的消化管出血の症例が最も多くなっています。内視鏡的大腸ポリープ手術は入院期間も1泊2日の短期入院となっています。
循環器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率(%) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
K5493 | 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) | 26 | 1.23 | 3.69 | 0 | 69.92 |
K5972 | ペースメーカー移植術(経静脈電極) | 13 | 4.08 | 9.31 | 0 | 83.15 |
K5491 | 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) | 12 | 0 | 56.42 | 16.67 | 72.25 |
循環器科は、30年6月から診療体制を確立し、狭心症、虚血性心疾患等の心臓病を中心に、経皮的冠動脈形成術、経皮的血管形成術、ペースメーカー植込み術などの手術から心臓カテーテル検査など、幅広い症例を受入れています。
外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率(%) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 58 | 1.69 | 6.07 | 0 | 60.98 |
K634 | 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) | 33 | 1.3 | 3.33 | 0 | 66.76 |
K688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | 20 | 1.7 | 14.1 | 20 | 76.55 |
胆嚢炎や胆石症などの胆嚢疾患に対して、胆嚢摘出術を行っています。当院では腹腔鏡下での手術を行うことが多く、手術に対する患者様への負担をできるだけ少なくするように努めています。
整形外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率(%) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
K142-4 | 経皮的椎体形成術 | 62 | 6.02 | 9.11 | 6.45 | 80.77 |
K1422 | 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方又は後側方固定) | 28 | 4.36 | 17.93 | 3.57 | 73.32 |
K0462 | 骨折観血的手術(前腕) | 21 | 3.86 | 25.9 | 4.76 | 72.67 |
経皮的椎体形成術の症例が最も多くなっています。脊椎固定は患部を手術的に開いて、骨癒合が起こるまでの間、骨折部を鋼線、プレート、釘などを使用し、良い位置で安定して保持します。手術後は、当院の回復期リハビリテーション病棟または他の病院でのリハビリ目的の転院をされています。
形成外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
K0063 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満) | 5 | 1 | 2.8 | 0 | 42.2 |
K0052 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) | 4 | 0.5 | 1 | 0 | 50.5 |
K0051 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) | 3 | 0 | 1 | 0 | 53.33 |
皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満)の症例が最も多くなっています。常勤医師が在籍し。症例の増加をめざしています。
脳神経外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率(%) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
K164-2 | 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 | 13 | 0.46 | 11.69 | 0 | 74 |
K1781 | 脳血管内手術(1箇所) | 7 | 3.86 | 53.71 | 14.29 | 64.14 |
K1742 | 水頭症手術(シャント手術) | 6 | 8.5 | 70.5 | 16.67 | 73.17 |
慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術の症例が多くなっています。慢性硬膜下血腫に対して、頭蓋から血腫を洗浄除去する手術です。高齢の患者様の割合が高く、緊急での手術となることも少なくありません。手術後の状態が落ち着くとリハビリ治療などを行います。
泌尿器科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
K8036イ | 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) | 5 | 3 | 9.4 | 0 | 81.4 |
K797 | 膀胱内凝血除去術 | 4 | 0 | 22.25 | 25 | 78.25 |
K775 | 経皮的腎(腎盂)瘻造設術 | 1 | 0 | 6 | 0 | 48 |
膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他)の症例が最も多くなっています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | 1 | 0.04 |
異なる | 8 | 0.29 | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | 11 | 0.4 |
異なる | 7 | 0.26 | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | 0 | 0 |
異なる | 0 | 0 | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | 1 | 0.04 |
異なる | 0 | 0 |
播種性血管内凝固、敗血症は重篤な疾患であるため、医学的根拠に則った適切な病名選択が求められています。当院では、臨床的に根拠のある診断を基に医療資源の適切な投入に努めています。
更新履歴
- 2023年10月1日
- 令和4年度版病院指標を公開しました。