内科系診療部
Department of Internal

肥満外来

福岡輝栄会病院糖尿病センターでは,2024年7月より「肥満症治療外来」を始めました。

外来日

毎週木曜日 14:00~17:00
※ 当外来では、BMI(体格指数)が25以上の方のみ受診可能です。

「肥満」は「太っている状態」を指す言葉で、病気を意味するものではありません。しかし、「肥満」に伴って健康を脅かす合併症が有る場合、または合併症になるリスクが高い場合、それは単なる「肥満」ではなく「肥満症」と診断され、医学的な減量治療の対象となります

肥満 肥満症

日本肥満学会HPより

肥満

身長に比較して体重が重い状態です。体格指数(BMI=体重[㎏]/身長[m]2)が18.5以上25未満であれば普通体重、18.5未満なら低体重(やせ過ぎ)で、25以上の場合が肥満に分類されます。

肥満症

肥満(BMIが25以上)で、肥満による11種の健康障害(合併症)が1つ以上あるか、健康障害を起こしやすい内臓脂肪蓄積がある場合に診断され、減量による医学的治療の対象になります。BMIが35以上の場合、高度肥満症となります。
肥満症の治療の基本は減量です。ただし、目的はBMIを25以下にすることではなく、内臓脂肪を減らして肥満に合併する疾患を予防・改善することです。肥満症に含まれる11種の疾患は、体重減少により改善できるので、それぞれの合併症に合った減量目標を設定します。

肥満症 高度肥満症

日本肥満学会HPより

  1. 減量治療の基本は、食事、運動、行動療法などのライフスタイル改善療法です。薬物治療や外科手術を行う際にもライフスタイル改善療法は必須です。
  2. 肥満症の薬物療法は、肥満症と診断された方が食事療法や運動療法などを行ってもそれだけでは効果が不十分な人に対して、医師の判断により検討されます。単に「やせたい」というだけでは決して薬物治療の対象にはなりません。
  3. 高度肥満症(BMI 35以上)では、胃の一部を切除する外科手術によって長期的に減量を維持でき、肥満に関連する各種健康障害に改善効果が高いことが証明されています。
    ※ 6ヶ月後、医師の判断が必要となります。
    ※ 外科手術に関しては、協力病院をご紹介させて頂きます。

受診に際して,特に予約の必要はありません。他の疾患(糖尿病,高血圧,脂質異常症など)で定期受診をされている方は,可能であればかかりつけ医の紹介状(診療情報提供書)を持参してください。「肥満症」は病気です。早めの受診により「減量」→「合併症リスクの低減」→「健康寿命の延伸」を目指しましょう!

『ウゴービ(肥満症治療薬)』による治療は、2023年11月25日策定の『肥満症治療薬の安全・適正使用に関するステートメント』にのっとり、当科通院開始後6か月経過し、主治医が適応ありと判断した場合のみ処方を開始いたします。

*美容上の問題や肥満に伴う医学的な問題がない場合は保険適用外で、すべて自己負担になります。

田尻 祐司(糖尿病センター)


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