検査科
当院で行っている検査は、患者様の血液・尿などを調べる検体検査部門(一般検査、血液検査、臨床化学検査、免疫血清学検査、輸血検査、細菌検査など)と患者様自身を検査する生理機能検査部門(心電図、脳波、エコーなど)です。また、中央採血室の運営に携わっており、外来患者様の採血は検査技師が行っております。検査内容によって異なりますが、結果は30分から1時間程での報告となります。臨床検査は、病気の診断・治療だけでなく、病気の早期発見や予防にもなくてはならない手段です。私たち検査技師は患者様がより良い診察を受けるため、迅速かつ正確な検査データを医師に提供できるよう日々努めております。
機器の紹介
ACL TOP 350
検査科で導入した「ACL TOP 350」では、体のどこかで出血があったときに血が固まりやすいかどうかを調べる凝固検査を行います。また、血液をサラサラにする薬を服用されている方は薬の効果を知るための検査や他ににも血栓ができていないかを調べることもできます。
院内ではPT、APTT、FDP、D- ダイマー、フィブリノゲンが測定可能な項目となっております。
この検査機器を導入したことにより、国際基準に準じた検査データを迅速に院内で提供できるようになりました。
LUMIPULSE G1200
2019年から導入したルミパルスG1200では、患者様の病態把握、治療効果の評価において重要となる、腫瘍マーカー、心機能マーカー、甲状腺ホルモン、感染症の検査をしています。
腫瘍マーカーは、各臓器における癌などの腫瘍の存在を反映します。心機能マーカーでは、心負荷、心機能障害の度合いを知ることが出来ます。甲状腺ホルモン検査は、ホルモン分泌のバランスを調べ、甲状腺の機能低下または機能亢進の評価を行います。感染症の検査においては、B型肝炎、C型肝炎の有無や既往歴を調べます。
このルミパルスの導入により、今まで報告に数日かかっていた検査項目が院内で測定可能となり、より正確で精密な検査結果を即日報告することが可能となりました。
DxC 700
2019年から導入されているDxC700では、採血した血液や尿などに含まれている蛋白や酵素、脂質類やミネラルなどの化学物質を測定しています。
検査の主な目的は、肝機能検査、腎機能検査、脂質検査、糖尿病関連検査などがあり、病気の診断補助や治療効果、予後の判定に用いられます。
また、測定結果は患者様の全身状態、病態を考えていく上で重要となるため、正確な検査データを提供できるように日々の精度管理を徹底して行っています。
DxH 900
2019年から導入されているDxH900では、血液中に含まれている白血球数、赤血球数、血小板数、ヘモグロビン量などを測定しています。
これらの検査結果をもとに、貧血の分類や、抗がん剤による白血球のコントロール、炎症、DICの診断などを行っています。
Gene Xpert
Gene Xpertは新型コロナウイルスの流行により一躍有名となったPCR検査を担っています。
PCR検査は目的とする遺伝子を増幅して検出する方法で、菌やウイルスなどが非常に少ない状態であっても検出が可能です。
当院で実施しているPCR検査
・新型コロナウイルス (約1時間)
・淋菌・クラミジア (約1.5時間)
超音波診断装置
超音波という周波数の高い音を用いて検査を行うことが出来る装置です。
音の反射を利用した検査であるため、痛みや被曝の恐れがなく、人体への負担が少ないことが特徴です。
臓器の状態や腫瘍の有無、心臓の動きや血流の異常等を調べることが出来ます。
当院では腹部、心臓、血管、体表の検査を行っており、検査時間は20~30分です。
心電図
心臓の筋肉に流れている電流を体の表面から記録する検査です。
痛みや被曝の恐れがなく、人体への負担が少ないことが特徴です。
検査にかかる時間は5分ほどで、不整脈、狭心症や心筋梗塞の有無を調べることが出来ます。
運動負荷心電図
運動をした状態で心電図の記録を行います。
運動により心臓に負担をかけるため、安静時の心電図では認められなかった症状や波形の変化を調べることが出来ます。