2022/06/17
検査科だより7:脂肪肝とはどんな病気か
脂肪肝とはどんな病気でしょうか?
脂肪肝とは、過剰な脂肪が蓄積した状態の肝臓のことをいいます。原因には生活習慣、遺伝性、薬剤性などがあります。なかでも一番多い原因は食事で脂肪や炭水化物を多く摂り過ぎることとされています。
脂肪肝は無症状のまま徐々に進行し、気づかずに放置していると肝硬変や肝癌などへと進行してしまうこともあります。 脂肪肝はエコー検査やCT検査で知ることができます。 そして脂肪の蓄積状態によって軽度、中等度、高度という段階に分けられます。
エコー検査で健康な肝臓と脂肪肝はどうやって見分けている?
肝臓の形・大きさ・色・癌などのできもの、これらをいろんな角度から観察して判断しています。
この要素のなかで脂肪肝を判断する一番重量なものは”色”です。
●軽度脂肪肝
腎臓と比べると肝臓の色が明るく(白く)なっていることがわかります。
これが脂肪肝の特徴です。健康な肝臓は腎臓を同じ色をしています。
●高度脂肪肝
脂肪が蓄積しすぎた肝臓は超音波が通りにくくなります。
肝臓の上部(浅いところ)は超音波が届いているので白く見えています。
肝臓の下部(深いところ)は超音波が届かず黒くなってしまっています。
脂肪肝の段階によっては生活習慣を改善することで肝臓の状態が良くなることも期待できるといわれています。
必要な検査を受けて自分の体のことを正しく理解し、バランスのとれた食事や体重管理を心がけることが大切です。