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2024/05/14

検査科だより:血圧脈波検査でわかる動脈硬化の程度と血管年齢の評価

血圧脈波検査とは?

CAVI検査とABI検査は、手と足の血圧の比較や脈波の伝わり方を調べることで、動脈硬化の程度(動脈の硬さと詰まり具合)を数値として表したものです。

この検査を行うことで、いわゆる血管年齢を算出することができます。

 

[検査の様子]

ベッドに仰向けに寝た状態で検査を行います。

両腕・両足首に血圧測定のためのカフを巻きますので、分厚い服は脱いでもらい、靴下はずらすなどして肌が出るようにします。また、胸元に心音図のマイクを取り付けます。

両腕・両足首の4カ所、右手・右足首、左手・左足首の順に血圧を測定します。検査時間は約5分です。検査中は動かないようにお願いします。

 

血圧脈波検査でわかること

① 動脈の硬さ

CAVIは、血液が流れるときのポンプの内圧の圧力(血圧)の変化をみて、血液を送り出すポンプ機能が十分に働いているか、つまり動脈が硬くなっていないかどうかをみます。CAVIは、普段の血圧に関係なく、心臓から足首までの動脈の硬さなどを数値で評価することができます。

② 動脈の詰まり                  

 足の詰まり具合をみるのがABI検査です。CAVIと同時に測定ができます。

 健康な人のABI値は、腕の血圧と足首の血圧が同じくらいか、足首の血圧が少し高い値になります。しかし、足の動脈が詰まっていると血液の流れが悪くなり、腕の血圧に比べ足首の血圧が低くなります。そのため、血圧の比で足の動脈が詰まっているかどうかを判断することができます。

[ABIの値の出し方]

                 

ABIの値は、0.9以下だと下肢の動脈の詰まりが疑われ、値が低いほど重症になります。

 

③ 血管年齢

 同じ性別、同年齢の健康な方のCAVI検査の平均値と比べると、血管年齢がわかります。

 

動脈硬化は加齢に伴い進行します。高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満、ストレス、遺伝、喫煙などにより動脈硬化はさらに進行しやすくなります。これらの原因がある場合は生活改善、治療を行いましょう。

一度進んだ動脈硬化は元通りにはなりませんが、進行しなくなるようにすることで血管年齢の改善は期待できます。

 

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