高次脳機能外来
高次脳機能とは
人間の脳には「生きていくために欠かせない機能」、「基本的な機能」、「高度な機能」があります。このなかの「高度な機能」を高次脳機能と呼びます。
高次脳機能とは「言語」や「行為」、「知覚」、「認知」、「記憶」、「注意」、「判断」、「情動」など大脳で営まれる様々な機能です。
高次脳機能障害とは
脳梗塞やくも膜下出血といった脳血管障害や、事故などによる脳外傷、心肺停止による低酸素脳症などで脳を損傷し、「怒りっぽくなった」「物覚えが悪くなった」「何かにこだわり過ぎるようになった」など、いままでに見られなかった症状が表れることがあります。
高次機能障害には次のような症状があります。
記憶障害
- 物の置き場所を忘れる。新しいできごとを覚えられない。同じことを繰り返し質問する。
注意障害
- ぼんやりしていて、ミスが多い。ふたつのことを同時に行うと混乱する。作業を長く続けられない。
遂行機能障害
- 自分で計画を立ててものごとを実行することができない。人に指示してもらわないと何もできない。約束の時間に間に合わない。
社会的行動障害
- 興奮する、暴力を振るう。思い通りにならないと、大声を出す。自己中心的になる。
これらの症状により、日常生活または社会生活に制約がある状態が高次脳機能障害です。
対象となる方
- 主に18~75歳の成人の方
- 脳外傷や脳卒中などによる脳の損傷のため、高次脳機能障害(記憶障害・注意障害・遂行機能障害・社会的行動障害)があり、日常生活や社会生活に支障をきたしている方
- 高次脳機能障害が疑われる方
- 自動車運転再開を希望される方
受診について
外来診察日:毎週金曜日 9:00~13:00
予約電話にて『高次脳機能外来』受診の旨伝えてください。
TEL:092-681-3115
【受診時ご用意いただくもの】
健康保険証・紹介状もしくは診断書・脳画像データ
嚥下外来
嚥下障害とは
以下の流れのいずれかが障害され食べ物をスムーズに飲み込めなくなること
- 食べ物を認識
- 飲みやすい形状にする
- 舌で喉に送り込む
- 喉から食道へ送り込む
- 食道から胃へ送り込む
- むせることが増えてきた
- 誤嚥性肺炎を繰り返している
- 経口摂取で十分な栄養が取れない
- 経管栄養をしているが
- 少しでも口から食べたい
- パーキンソン病
嚥下障害の原因
- ①機能的障害
-
- 脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)
- 意識障害
- パーキンソン病
- ALS
- ②器質的障害
-
- 腫瘍(咽頭・食道)など
- 頸椎症
嚥下外来について
【対象者】嚥下障害のある方、可能性のある方
※疾患は問いません
【 嚥下障害でよく見られる症状 】
- 食事のときに頻繁にむせる
- 口から十分な量を摂取できない
- 急にやせてきた
- 痰が多い
- 食べ物がつかえる
- 口の中やのどの奥に食べ物が残る
- 食べ物や胃液が逆流する
受診の流れ
- 医師による診察
- 言語聴覚士による評価
- 嚥下造影検査または嚥下内視鏡検査
必要に応じてCT、MRI検査 - 食事調整やリハビリなどの治療を提案
管理栄養士による栄養指導 - 家族、施設スタッフ、かかりつけ医と情報を共有します
【 検査でわかること 】
- 安全な経口摂取が可能か
- どのぐらい残留があるか
- 誤嚥があるか
- どの食事形態が良いか
- とろみは必要か
- どのような姿勢が嚥下しやすいか
受診について
診察日:毎週火曜日午前中
家族または付添の方同伴での受診をお願いします。
できるだけ診療情報提供書を持参してください。
【予約方法】
福岡輝栄会病院受付
TEL:092-681-3115(代表)
FAX:092-681-3972
「嚥下外来」受診の旨を伝えてください。
医療機関・施設の方へ
※可能な範囲で以下の情報をご提供ください。
- 主病名
- 既往歴
- 受診理由
- 主食や副食の形態
- 水分(とろみの有無)
- 摂取量
- 食事介助の有無
- 食事姿勢
- 栄養方法(経口のみ、経口経管併用、経管のみ)
- 現在のADL
- コミュニケーション能力