内視鏡手術は腹腔鏡下手術(ふくくうきょうかしゅじゅつ)とも言われ、お腹に2mm~2cm程度の小さな穴を開け、そこから内視鏡と細い手術器具を入れて行う手術です。
お腹の中に二酸化炭素ガスを注入し、手術に必要なスペースを確保します。
これにより、開腹手術よりも広い視野が得られ、キズが小さく出血の少ないキレイな手術が可能になります。
この手術手技は熟練を要しますが、当科では日本内視鏡外科学会技術認定医が責任をもって行います。
内視鏡手術はからだにやさしい!
内視鏡手術では従来の開腹手術に比べ、とても小さなキズで手術を行うため、術後の痛みが軽くなります。
もちろん見た目にもキズが小さいので、とても美容的です。
しかしもっと重要なメリットがあります。胃や腸などの内臓が空気に触れないので、胃腸の働きが早く回復し食事摂取がスムーズで、術後の回復がとても良いのです。
また、内視鏡手術では術後の癒着が少なく、腸閉塞の発生率も低くなります。
しかし、この内視鏡手術は全ての症例に対して行えるわけではありません。 高度に進行した悪性腫瘍や、過去に開腹手術を繰り返し受けた状態、あるいは炎症が高度な場合、全身状態が悪い場合など、内視鏡手術を行うと危険な場合もあります。
気になることや知りたいことがあれば、なんでも医師にご相談ください。
2020年度 内視鏡手術実績
内視鏡手術 | 185 |
---|---|
胃癌 | 6 |
大腸癌 | 17 |
直腸癌 | 5 |
胆石症 ( 単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術 ) | 81 |
鼡径ヘルニア ( 腹腔鏡 TAPP / TEP ) | 27 |
急性虫垂炎 (単孔式腹腔鏡下虫垂切除術) | 36 |
腹膜炎手術 | 5 |
イレウス | 4 |
腹壁瘢痕ヘルニア | 4 |
著書
- 消化器単孔式腹腔鏡下手術 / 南山堂 (2010)
- 手術 〈特集〉単孔式腹腔鏡下手術 / 金原出版 (2011)
- 単孔式内視鏡手術 基本テクニックとその応用 / 南江堂 (2012)