病院の特徴
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脳卒中センター

脳卒中とは

脳卒中の語源は、卒然として(急に)邪風に中るということで、今まで元気に生活していた人に突然おきる脳の病気です。急に手足がしびれて動かなくなったり、しゃべれなくなったり、めまいがしたり、激しい頭痛を起こして倒れる状態を意味しています。実際には脳の血管がつまったり(脳梗塞)、破れたり(脳出血、くも膜下出血)して、脳の機能がおかされる病気の総称で、今までの生活が一変してしまう怖い病気です。脳梗塞が脳卒中の7割を占めて最も多く、次いで脳出血が2割、くも膜下出血が1割といった割合です。

脳卒中は診断、検査(CT、MRI、脳血管撮影等)、治療も時間との勝負で、より短時間に、専門的な診断、治療を行う必要があります。当院では24時間365日、初期診療から全ての診断、治療を脳神経外科・内科の専門医が担当し、看護師、薬剤師、リハビリスタッフ、ソーシャルワーカーなどと連携して専門的治療を行っています。特に、脳梗塞発症後4.5時間以内の患者さんに、血栓溶解療法(t-PA静脈内投与)や血栓回収療法が行える体制を整えて治療に当たっています。

65歳以上の介護が必要になった原因をみると脳卒中は近年減少傾向にあるといわれていますが、いまだ認知症に次いで多い病気です。急性期治療と並行してリハビリ治療を行っていきますが、当院では、状態が安定した段階で引き続き回復期リハビリ病棟に移り、リハビリテーションを行うことで介護の軽減を図っています。

  • 脳梗塞
  • 脳出血
  • くも膜下出血
脳卒中とは

脳卒中の治療は、時間との勝負(急がないかん、脳卒中は救急たい!)

脳梗塞を起こすと、脳の血管がつまって脳に血液が行かなくなるため、脳に酸素やエネルギー源が供給されず脳細胞がダメージを受けてしまいます。脳細胞は、体のなかのいろいろな細胞の中で一番傷みやすい細胞と言われており、酸素やエネルギー源を運ぶ血液が行かなくなると、短時間で死んでしまいます。そこで、脳細胞が傷まないうちに、できるだけ早く血流を再開しなければなりません。治療開始までの時間制限はt-PA静注療法で4.5時間以内、血管内治療で8時間以内と言われていますが、できるだけ早く開始しないと治療の合併症率が上がってかえって症状を悪化させることがあります。
脳の血管が破れたら当然、脳出血を起こします。出血がすぐ止まればいいのですが、出血が持続し大きくなると、周りの脳や血管を圧迫、破壊し、脳のダメージが強くなります。その場合は急いで血腫を取り除いて(内視鏡的血種除去、開頭血種除去)、脳のダメージを最小限にしてあげないといけません。また、脳血管にできるコブ(脳動脈瘤)が破けると、多くはくも膜下出血を起こします。これは一旦、自然に止血されますが、すぐに再出血を起こして症状が悪くなりますので、できるだけ早く再出血予防の手術(瘤内コイル塞栓術、開頭クリッピング術)が必要になります。

脳卒中ゼロをめざして

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